2019年を終えて
毎年、最後の投稿はその年を締めくくるものにしています。こちらでは、今年のアドベントカレンダーと、せっかくですから今年一年についても振り返ります。
enebularアドベントカレンダー
完走宣言
12/25です。本投稿を持って、enebularの2019年のアドベントカレンダー、終了です。無事に走りきりました! ご協力くださったみなさま、大変ありがとうございました。みなさまのご協力がなければ、本記事を書いている場合でもなく、どうしようか頭を悩ませているところでした。今年もほぼ皆さんが予定通りに投稿くださってくださいました。
お願い: 各投稿をご覧になったら、ぜひQiitaページの左上にある「✓」をクリックして「いいね!」してください。各投稿者の皆さんへの感謝にご協力ください。
全体を見渡して
本投稿を除いての24投稿は、さまざまなものがありますが、全体を見渡すと今年はいくつか傾向が見えてきました。
- モノを動かす系(アクチュエータ系)
- 複数のツールと連携して生産性を向上
- RPA的な使い方
それぞれのテーマで投稿をご紹介します。
1. モノを動かす系(アクチュエータ系)
従来は、いわゆる「Lチカ」に代表されるセンサーのデータを可視化したりすることが多かったのですが、今回は「動かす」ことをテーマにしている投稿も目立ってきました。最近出来てにぎわっている「ゆるメカトロ(ニクス)」のコミュニティの影響もあるのかも知れません。
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enebularとObnizを使ってWebsocketからモータや電磁石を動かしてみる
Obnizを中心に動かします。今後はセンサの値をフィードバックして何かしたいそうですが、楽しみです。 -
木製きかんしゃ◯ーマスの動力車を作ったよ
〇ーマスを押す自走車を3Dプリンティングで作成し、M5StickCを搭載し、Dashboardを使ってスマホからコントロールしています。完成に数ヶ月かかった大作です。 -
enebularとobnizで鏡餅を動かしてみた
こちらもObnizを中心にLEGOでフレームを組み立てています。やはり、Obnizはボディの小ささと扱いやすさで人気です。また、先ほどのM5StickCもボディ サイズ、低価格で人気ですね。
2. 複数のツールと連携して生産性を向上
1つのツールにこだわることなく(なんでも無理矢理1つのツールで作ることなく)、複数のツールの長所を活かし生産性を向上させることを今年は着目してみました。たとえば、フロントエンドまわりのデザインが得意な “Noodl” とenebularを一緒に使ったハンズオンも開催しました。
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enebular x Noodl x Firebaseでトナカイの登録をしてみよう
Noodlチームからはエバンジェリストの方が、enebularを気に入っていただき投稿してくれました。まさにハンズオンの集大成のような投稿です。 -
enebularとUIFlow(M5Flow)で爆速IoTプロトタイピング!
今年のテーマに「ノンコーディングIoT」があり、複数回ミートアップを開催していますが、こちらもまさにその集大成のようなビジュアル プログラミングを駆使した投稿です。
3. RPA的な使い方
昨今はRPA(Robotic Process Automation)、定型業務の自動化によるオフィス業務の生産性向上が注目されていますが、enebularでもRPA的な使い方をする方も出てきました。
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自動でアクセスしてフローのトリガーを引く
なんと、enebularのwebエディタでフローを開いてデプロイまで自動化しています。なるほど、そういう使い方もあるのかと思いました。
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enebular と LINE Things で懐にやさしい IoT
こちらは、仮想マシンを使わなくなったのをオフィスを離れたことを検知し、自動的に仮想マシンを終了させ、無駄な課金を抑える仕組みを実装しています。 -
LIFF v2のLINEログインでセキュアにWinActorを起動してみる
そしてこちらは、本家のRPAツールと連携してしまうお話しです。ここからさらに拡がりそうですね。
クイック プロトタイピング
また、先の投稿も「爆速IoTプロトタイピング」とタイトルにあるように、enebularが本来目指す、デザイン思考的な「クイック プロトタイピング」に役立つ記事も複数あり、本来の狙い通りご利用いただいていることが分かります。こちらもご紹介します。
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enebularとラズベリーパイを利用してLINE Beaconを高速プロトタイピングしてみた
ひとまずラズパイとスマホ、MacでBeaconのプロトタイピングをしています。これだとハードルがさがりますね。 -
enebular と WHILL Model CR で シェアリングサービスをプロトタイプしてみた。
WHILLは今注目の車椅子ですが、こちらもSDKを使ってプロトタイピングしています。enebularでカンタンにプロトタイピング出来たので、会社にいる組み込み専門のエンジニアにも紹介したいとのことです。 -
Cacheを使ってフロー上で状態保持を実現する
enebularやNode-REDでデータストアするさいにはFirebaseなどの外部のサービスを利用するのが一般的ですが、本当にクイックにプロトタイピングする場合にはこのCacheノードを使うのもよいらしいです。こちらもなるほど!と思いました。
enebular使いこなし度もアップ
今年はenebularを使い始めて時間が経った方を中心に、webエディターだけでなく、さらに使いこなし度もアップした投稿も増えてきました。まず、リリースから約一年経った “enebular editor” です。
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enebularで加速度センサーデータの取り出しと可視化に取り組む
センサー データのレスポンスがシビアなため、Macにデバイスをつなぎ、enebular editorをお使いいただいています。 -
Amazon Polly サービスで発話
こちらはAmazon PollyのText-To-Speachで作成したMP3ファイルをローカルに格納し、SONOSサウンド システムで再生するために、enebular editorのリモートモードを使いenebular agentにフローをデプロイしています。 -
LED バッジを enebular から操作してみた。
さらに上記と同じ投稿の方は同様にenebular agent経由でリモートのラズパイにつないだLEDバッジにメッセージを送り、更新までしています。趣味で試していますが、そのまま業務のデジタルサイネージに使える技術ですね。
本当はすべてのみなさんの記事をご紹介したかったのですが、長くなり過ぎますので泣く泣くこの辺で次の話題に。
「便利」とナチュラルに言って使ってくれる人が増加
この見出しのとおりです。今回の記事でも、また「投稿終わったよ」とご連絡頂くコメントの中でも「良い」と言ってくれる方が増えました。少しご紹介します。
- “ハッカソンで時間が限られている時や、突然IoTのプロトタイプ開発を命じられた時、enebularが使えると、非常な武器になる”
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“enebularを触るようになってからかなり自由に表現できるようになりました。”
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“enebularで何か動くものを作るのははじめてだったのですが、拍子抜けするほど、簡単にサービスの連携や開発やデプロイができ、感動しました。”
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“enebular面白かった。(中略)ほぼほぼノンコーディングだし、enebularすごい。”
本当に有り難いお言葉です。
ぜひこちらも注目を!:enebular中の人のアドベントカレンダー
さて、実は外部の方だけでなく、ウフルの「enebularの中の人」だけによるアドベントカレンダーも今年は取り組みました。結果、業界でも有名な社員を筆頭にかなり頑張ってくれました。公式ドキュメントにはない内容なども含め、こちらもぜひぜひご覧ください。また、「いいな」と思ったら、ぜひ「いいね!」をお願いいたします。
2019年全体について
ミートアップ
今年は単なる「enebular developer meetup」だけでなく、「ノンコーディングIoT」というテーマにしたり、eテキスタイル、フードテック、フィンテック、ゆるふわマシンラーニング、ビジュアルプログラミングなどさまざまなテーマを扱い、enebularの可能性、そしてより多くのユーザーにその良さを知ってもらうようにしてきました。2020年も引き続き、バラエティに富んだテーマで開催していきますので、「面白そうだな」と思ったらぜひご参加ください。
2020年に向けて
「より多くの方々により簡単に使っていただく」ために、公式ドキュメントとは別のトレーニング コンテンツを準備しています。いくつかは完成しており、2020年初頭には、より多くのコンテンツと共に全体像をご案内できると思います。ご期待ください。
最後に
最後に繰り返しになりますが、アドベントカレンダー、ミートアップ、その他、技術コンテンツ作成、などなどご協力くださったみなさま、大変ありがとうございました。みなさまの投稿/登壇内容はウフルにとっても、すべてのenebularユーザーのみなさん(Team enebular!)にとっても宝石のようにキラキラ輝いています。これらの宝物が一人でも多くのユーザーのみなさんのお役に立てますように。
それでは2020年も良い enebular ライフを!