enebular ユーザー コミュニティ:2022 年を振り返ってみて

こちらの記事は、enebular Advent Calendar 2022の最終日の記事です。

2022年も終わりです。enebular的にはユーザーのみなさんに喜んでもらえる機能がいくつか追加された、記念すべき年ではないかと思っています。それらの機能と、今年のユーザー コミュニティの活動、そして、今回のアドベントカレンダーに協力してくださったみなさんの記事の紹介を織り交ぜながら振り返ってみます。

2022年に追加されたメジャー機能

enebularクラウド実行環境

追加された機能の紹介、まず始めは「enebularクラウド実行環境」です。2022年前半(3月)でのリリースですので、すでに多くのユーザーのみなさんが作例をさまざまなところで公開してくれています。

 「新リリースのクラウド実行環境の使い方

今回のアドベントカレンダーでも @Kakimoty_Field さんが、

[enebular][Hands-on]クラウド実行環境で LINE Notify アラーム作成

という記事で、スケジュールトリガーを使用して指定した時間にLINE通知してくれる環境を作成してくれました。

2022年11月にはHerokuの無料枠が終了したこともあって、こちらの機能は再度注目を集めています。Node-REDで何かを作って実用したいという方にはおすすめです。

enebularエージェント実行環境

続いては、enebularエージェント実行環境(以降、エージェント実行環境)。Raspberry Pi 4Bなどの小型のコンピュータに対して、クラウド実行環境のようにenebularから管理できるエージェント実行環境は、2022年の中盤(7月)にリリースしました。Raspberry Piは最近半導体不足によって品薄でクラウド実行環境よりも田益方は多くありませんが、すでにお持ちの方を中心に作例も徐々に増えてきています。

新リリースの enebular エージェント実行環境の実用的な使い方

今回のアドベントカレンダーでは、@kitazakiさんが、

完全無料でAWS IoT!enebularエージェント実行環境を試してみた。

という記事で、2022年12月1日に開催のenebular meetupでLT登壇発表した内容を説明しています。

実行環境間の接続機能

2022年後半(10月末)には、クラウド実行環境とエージェント実行環境の間を接続する機能がリリースされました。エージェント実行環境で動作するフローと、クラウド実行環境で動作するフローの間で相互にメッセージのやり取りをできるようにする機能です。

新リリースの enebular 実行環境間の接続機能について

この機能は、リリースされてから日が浅いのでまだコミュニティのみなさんからの作例は出てきていませんので、ぜひまずは「やってみた」系の知見のシェアをお願いします。

2022年のユーザー コミュニティ活動

2022年もenebularの可能性を探るために、実験的にさまざまなテーマを取り上げてミートアップを開催してきました。ただ、一方で少し腰を落ち着けて、いくつかのテーマに絞って継続的に開催することも試みました。

2022年のenebular developers関連ミートアップ

Node-RED Park

その一つとして、enebularのベースとなるNode-REDについてテーマを決めて深掘りするミートアップは、1年以上、これまで8回開催してきました。これによってNode-REDのエキスパートのみなさんも、ある意味大きな枠の中でのenebularコミュニティに参加され、Node-REDの知見を惜しみなくシェアいただいています。

(次回は2023/1/11に開催「Node-RED Park Vol.9 – MQTTノードを語る会!」)

Node-REDの開発にもコントリビュートしていて、このミートアップで登壇およびMCもしてくれた、@kazuhitoyokoiさんは、

サブフローからenebular向けのプライベートノードをつくる手順

という記事で、サブフローから、enebular用のプライベートノードをつくる手順を紹介してくれました。この方法を用いると、コマンド操作不要でブラウザのみでプライベートノードを開発できます。

市民開発者、シビックテック関連

ローコードだけでなく、使い方によってはノーコードで開発できるenebularは、「プログラミングの民主化」ということで多くの市民開発者によるシビックテックで利用していただきたいと思い、模索してきました。当初はenebularミートアップのテーマの一つであった、「CivicTechLT」は発展的に独立して毎月ミートアップ(ラジオ番組的なトークやLTなども含め)を開催し、私も個人的にお手伝いしています。

そんな中で今年嬉しかったのは、一般社団法人MA主催の「ヒーローズ・リーグ2022」のenebular賞として、社会課題にテクノロジーで挑戦している

『みんなで備える互助アプリ「なかまのなかま」』
(「ヒーローズ・リーグ2022 enebular賞受賞作品のご紹介」)

が受賞したことです。

好評の「初心者向け:普通のサラリーマンによる「LINEチャットボットを作る!」enebularハンズオン」でおなじみの@tatsuya1970さんとenebularコミュニティに当初から参加していただいている@shinfromさんが、このプロジェクトに参加しています。アドベントカレンダーにも@shinfromさんと、プロジェクトの@nakama_scさんによって投稿いただきました。

@tatsuya1970さんは、上記のハンズオンやヒーローズリーグを振り返った記事を投稿いただきました。

初心者向けのデジタル講座にはenebulerとLINEがオススメ

 

今後も我々のミートアップや、enebularが一人でも多くの人に、あるいは社会に役立っていけたらいいなと思ってコミュニティ活動を続けます。ぜひみなさんも参加していただけたら幸いです。

今回のアドベントカレンダー記事

さて、せっかくなのですべてリストします。全部をご紹介できませんが、話題のChatGPTのノードを作った記事とか、ノーコードつながりでAirtableは簡易DBとして使える!とか、NFTネタにチャレンジしたものとか、すべてが興味深く、貴重なコンテンツですので、ぜひみなさんご覧ください。

今回、LT登壇をきっかけにアドベントカレンダーの記事に参加していただいた人たちも多いですが、この記事をきっかけに、ミートアップのテーマのアイデアとして昇華するのもありだと思っていますので執筆者の方々ご連絡をお待ちください!

それでは、enebularアドベントカレンダー2022、一気見です!(25番目は本記事です)

  1. 初心者がenebularのチュートリアルをみてどれだけ理解し、できるのか検証してみた!@ManamiFujiwara
  2. enebular cloudからtello(EDUじゃない)を動かしてみる@Inoue_Minoru
  3. Oracle CloudのAlways Freeインスタンスへenebularエージェント実行環境をインストールしてみた@kitazaki
  4. Airtableでenebularの使いどころ: 勤怠管理編@joeartsea
  5. enebular から Metadata 感情解析 API を試してみる@tseigo
  6. Node-REDでChatGPTを試す@h-takauma
  7. Airtableでenebularの使いどころ: 販売管理編@joeartsea
  8. Airtableでenebularの使いどころ: 生産管理編@joeartsea
  9. Airtableでenebularの使いどころ: 予約管理編@joeartsea
  10. Airtableでenebularの使いどころ: 販売在庫管理編@joeartsea
  11. Airtableでenebularの使いどころ: メール送信編@joeartsea
  12. Airtableでenebularの使いどころ: デバイス監視編@joeartsea
  13. 完全無料でAWS IoT!enebularエージェント実行環境を試してみた。@kitazaki
  14. 【enebular 2022】ChatGPT用ノード「node-red-contrib-simple-chatgpt」を enebular・Node-REDで試したり API を Python から利用してみた話@youtoy
  15. RC-S620S&ObnizOS&enebularで簡単カード認証してみた際のメモ@Inoue_Minoru
  16. みんなで備える互助アプリ「なかまのなかま」@nakama_sc
  17. 初心者向けのデジタル講座にはenebulerとLINEがオススメ@tatsuya1970
  18. [enebular][Hands-on]クラウド実行環境で LINE Notify アラーム作成@Kakimoty_Field
  19. enebularから、遠隔のM5Cameraのシャッターを押して、LINEに写真を送る。@MikH
  20. LooksRareのNFTリストデータを enebular経由でスプレッドシートで 表示してみる@tendots
  21. 認知症フレンドリーテックハッカソンに参加しました@shinfrom
  22. サブフローからenebular向けのプライベートノードをつくる手順@kazuhitoyokoi
  23. Safie APIとNode-REDを連携して入退室された方の時間と体温を把握する@kawazu255
  24. enebularとスプレッドシートでクリスマスギフト置き場を作ってみた@GONBEEE_project

 

さいごに

2022年も多くの方々のご協力によって活動できました。登壇してくれた方々、講師をしてくれた方々、MCをしてくれた方々、記事などのコンテンツを提供してくれた方々、ミートアップに参加してくれた方々、すべてのみなさんに深く感謝します。ありがとうございました。

2023年もみなさんの知的好奇心を刺激したり、生産性の向上に寄与したりを、みんなでできるコミュニティにしたいです。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

 

よきenebularライフを!