昨年のenPiTトライアルスプリングスクールに続いて今年も登壇および技術サポートをしてまいりました。
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enPiT2 成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成 組込みシステム分野 イベント情報
今回は、情報処理学会組込みシステム研究会主催ESSロボットチャレンジと連携した教育の一環で、クラウドプラットフォームの「Milkcocoa」を用いてIoT制御の基礎を学ぶパートを担当しました。
今回も細合先生とのタッグでした。細合先生にリアルタイム通信の基礎をお伝えいただきつつ、私のほうで、考え方をリアルタイム通信に使い勝手の良さを加えたMilkcocoaへ発展させ、昨年のものをベースにお伝えしていきました。
無限軌道式ロボット用プラットフォーム Zumo は今回も主役です。
教材ではenebularを導入してダッシュボードを使っています。以前と比べて、jsdoitでJavaScriptを書いてもらう形を調整して、そのJavaScriptを書くパワーをenebularフローに割くことで、教材にカスタマイズのしやすさを加えて、どうしてもIoTでつまづきがちなIoTの接続部分の検証しやすくしています。
登壇の雰囲気
細合先生のご登壇のあとに私の登壇となりました。
ちょうど、Zumoを開封して使い始めているタイミングなので、みなさんも真剣そのもの。と、同時に、IoTにつなげるため、だんだんと技術が多重になってきている状況でバトンタッチでした。基本的な技術の流れを説明。
昨年よりも多い参加者とのことで、今回は九州大学と同期する形で進める流れもあって難しい面もありましたが、九州大学・東海大学のみなさまのご協力のもと、最低限の仕組みは伝えることが出来ました。
例として、今回導入したenebularのところの資料です。
jsdoitでJavaScriptでUIを作ってソースコードの仕組みから入るよりも、Node-REDで、すでにフロー上で分かりやすいため、内部の働きをすぐに伝えることも出来ます。
ちょっと付け替えてみて試してみると行ったことを、すぐに始めていた学生もいらっしゃいましたね。この学習コストの少なさと仕組みの伝わりやすさは、やはり良いところだと感じました。
フローが配布できるDiscover Flowも効果的に使えました。今回のように参加者によって理解度が読めないときは、極力シンプルなやり方に収束したほうが進めやすいので助かりました。
ふりかえり
登壇も無事おわることができたものの、1週間の長丁場で学んでいく今回のenPiT-Embスプリングスクール2018。当日はかなり詰め込む形でお伝えしました。
IoTというものはどうしても、ハードウェアとソフトウェアをつなぐ部分で理解しにくい不具合がおこりがちです。参加者の方々もうまく突破してほしいなと祈るような気持ちでした。
幸いにもその後もFacebookグループでサポートを行うことができたため、参加者の理解が進むにつれMilkcocoaやenebularに到達し質問が出てきたものに回答できたときは「あ、使ってもらってるなー」とホッとしました。
その後、成果発表の結果を拝見しましたが、かなりのチームがMilkcocoa/enebularと連携ができIoTの入り口を体験できていたようです。
早速、レポートも公開されております。
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ということで、今年も登壇および技術サポートをしてまいりました。
MilkcocoaやenebularのようにIoTができるツールがそろっていても、IoTの考え方の体験であったり、技術が多重になることで難しくなる検証やプログラミングは、お伝えするのは難しかったですが、将来有望な学生の方々へ向けてひとつの方向性を作れたことは、私としてもよい経験となりました。
東海大学 組込みソフトウェア工学科 渡辺晴美先生、佐藤未来子先生、チェンジビジョン細合様をはじめ、連携をとっていただいた東海大学・九州大学の皆様に心から感謝します。本当にありがとうございました。